和歌山で自伐型林業スタート(その2)

役場で入手した衛星写真
役場で入手した衛星写真

 9月23日。成田空港から1時間半。安いLCCの航空券で11時半に関西国際空港にたどりつきました。今回は平井明日菜と2人で動きます。自伐型林業を志す若手ネットワーク「先祖の山守り隊」の代表をしています。

 まず上垣の祖父母の住む大阪府泉南市を訪ねました。そこで、固定資産税の支払い票を入手しました。「先祖の山」がどの番地にあるのかという情報がわかるためです。祖母がつくってくれていた巻きずしをほうばり、次なる目的地、和歌山港へ。

 

字限図(あざきりず)と番地を照合する
字限図(あざきりず)と番地を照合する

 今回の旅の目的は、先祖の山で実際に作業できるのか、収入を得られるような山なのかを調べることでした。それを知るためには、すでに林業をしている林業家の目が必要です。徳島の自伐林家である橋本光治さんにお願いしました。徳島と和歌山は大阪湾を隔てた隣県になり、昔から船での交流が盛んでした。橋本先生もその昔、大阪に行くときは南海フェリーにのって一旦和歌山に出て、そこから南海線で北上していたそうです。徳島と和歌山は方言も、食も似ていて、文化的な距離感は近いような気がします。

 さて、前の週から台風が来るかもしれないと言われていて不安でしたが、なんとか天気もふんばってくれて、無事に橋本さんをピックアップし、和歌山県紀美野町に向かいました。

 最初は上垣の親戚で、接骨院を経営するコンタニさんのお宅へ。「おー元気やったか」とコンタニさん。“頼んでおいた地図”を役場から入手してくれていました。山の番地が書かれた「字限図(あざきりず)」です。これは、山に行ったところで、どこがからどこまでを使っていいのかわからなければ道もつけられませんので必ず用意しなければなりません。

 字限図は明治時代に、「字(あざ)」単位で区画を分けた概略図で、おおよその境界が引かれ、それぞれに番地が割り振られています。役場の言う地籍調査は、番地と区画が正確に書かれたものなのですが、調査ができているところは和歌山県内で33%しかありません。ちなみに山のある場所の地籍は「平成39年までに調査」されるとのことです。トホホ。

 私の先祖の山は飛び地が多く、ひとまとめになっている山は数カ所に限られています。今回はそのうち、作業していたことを知っている長谷宮地区の3箇所をまわりました。

 まず訪問したのは、高城谷。谷筋に500メートルほどの山道がつけられていて、その両脇で山仕事をしていたようです。山の入り口は水が流れていますが、バックホウも無事に通れそうです。

 先に進むと、「ここは上垣さんの土地ですか」「ここは厄介かもしれんね」「奥に道を回したら通るかもしれん」「あそこは軽架線で出せるわ」など地形を見て話をしてくれました。問題は、大きなコンクリート管が置かれている途中の谷越えをどうするか。「役場にお願いして、整備してくれるようならええけどな」と、一度は役場に整備をお願いしてみたらどうかとアドバイスをいただきました。それでも、「(役場に頼んで)あかんかったら、どうにかしますわ」と話してくれる橋本さん。

 場所をことと結果的には、最初に訪れたこの場所が道作りに適している山になりました。

 橋本さんからの宿題は3つ。

・境界をはっきりさせること。
・コンクリート管をどうにかできないか役場に話をすること。
・ほかの土地でも作業をさせてもらえるか相談すること。

 作業道の補助金と、基金などの情報もあわせて聞くことにしました。(その3に続く)

<今回やったこと>
1,自分が所有する土地の番地がわかる【固定資産税の票】を入手
2,番地が書かれた【字限図】の入手
3,講師と山に入る
4,講師から宿題をもらう